エレキギターコラム~⑪チョーキングとは?~

Guitar.
今日は、エレキギターテクニックの1つである『チョーキング』について解説していきたいと思います^^

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チョーキングってどうやって行うの?

チョーキングは、現在のエレキギター奏法では必須といえるテクニックです。

言葉で説明しますと、「押さえた弦をそのまま上(または下)に引っ張って、音の高さを無段階に上げる奏法」ということになります。

主に薬指を使うことが多いですが、弦を押さえた状態で手首の回転を使って弦を上に押し上げます。

人差し指の付け根を支点にしてください。

1~4弦は押し上げるチョーキング(こちらが一般的)になりますが、5、6弦といった低音弦になると逆に押し下げるチョーキングを使います。

チョーキングを行う時の注意点

チョーキングには1音(これが一番ポピュラー)、半音、1音半、2音チョーキングなどありますが、いずれも注意しなければいけないのは、例えば1音チョーキングならきっちり1音上げるということです。

これをしなければとても下手な演奏に聴こえますし、聴いていても気持ちが悪いです><

最初は中々難しいと思いますし、何度も反復練習あるのみ、といった感じですね!^^

チョーキングからビブラートへ

きれいに1音や半音チョーキングが出来るようになったら、チョーキングで押し上げた弦を元の位置に戻す、そしてまた押し上げるという動作を繰り返してみましょう!

これが『ビブラート』の元になる動きです。

半音のように音程差が小さい方が、よりビブラートっぽいでしょう。

本来のビブラートは半音にも満たない音程差ですので、その辺のニュアンスも習得していって下さい。

そして、1音チョーキングした状態からさらに弦を少し押し上げて元(1音チョーキングした状態)に戻す事を繰り返すと『チョーキング・ビブラート』になります。

この『チョーキング・ビブラート』がいわゆる「泣きのギター」を演奏するのにとても効果的になってくるんです!(もちろんチョーキング・ビブラートを使わなければ「泣きのギター」ではない、という事ではありませんよ)

その他のチョーキング

チョーキングから派生したテクニックをいくつかご紹介します^^

・ダブル・ベンド

通常のチョーキングは1本の弦を押し上げますが、ダブル・ベンドは2本の弦を同時に押し上げます。

その場合、薬指と小指を使うことが多くなります。

薬指・1音チョーキング、小指・半音チョーキングとなるのが一般的です。

 

・ハーモナイズド・チョーキング

2本の弦を押さえ、1本をチョーキング、もう1本をそのままの状態にする奏法。

薬指(中指)でチョーキング、小指(薬指)はそのまま弦を押さえるパターンが多くなります。

 

・ユニゾン・チョーキング

2本の弦を押さえ、1本をチョーキング、もう1本をそのままの状態にするという点はハーモナイズド・チョーキングと同じですが、ユニゾン・チョーキングはその名の通り同じ音を出すわけなので、薬指でチョーキング、人差し指はそのまま弦を押さえる、という形になります。

 

エレキギターコラム~ギタリスト列伝その五~

Guitar.
 

新年明けましておめでとうございます!

本年もよろしくお願いします^^

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さっそく~ギタリスト列伝その五~行ってみたいと思います!

布袋寅泰

ロックバンド『BOØWY』、ロックユニット『コンプレックス』を経て、ソロとして活動。

正確なリズム感から作り出される‟バシッ”と決まる感じのカッティングが持ち味です。

また、ギターソロのフレージングや組み立てにおいても、リスナーをハッとさせるものがあります。

パッパラー河合

ロックバンド、爆風スランプのギタリスト。

16分音符でのカッティングを得意とし、『Runner』(’88)でも全編に渡って16分でカッティングをしています。、

また『転校生は宇宙人』(’88)では、プリング、ハンマリングでの速弾きを交えた泣きのフレーズも披露しています。

野村義男

浜崎あゆみのバックバンドのギタリスト。

知名度抜群で、しかもテクニックも申し分ないため、様々なアーティストとの共演、ギター講師として活躍しています。

布川俊樹

ジャズギターを中心に活動していますが、理論にも強く数々の教則本を出しています。

また、ディストーションサウンドでフュージョン的に弾きまくるプレイも真骨頂で、オールラウンドプレイヤーという表現がピッタリですね^^

野口五郎

ラリー・カールトン、カルロス・サンタナを敬愛していて、プレイスタイルにも如実に表れています。

情緒あふれるプレイが持ち味ですが、『真夏の夜の夢』(’79)ではストラトキャスターでアーミング、3連符の速弾き、ピックスクラッチ等、派手なギターソロを披露しています。

モト冬樹

コミックバンド、ビジーフォーのギタリスト。

ベンチャーズに影響を受けたプレイスタイルですが、タッピングなどもそつなくこなします。

横関敦

「ジェットフィンガー」の異名をとる、高速速弾きギタリスト。

フルピッキングやスウィープで恐ろしいまでに速いフレーズを弾きますが、その1音1音がしっかりピッキングされてクリアーになっている所が、また凄いのです。

オリアンティ・パナガリス

故マイケル・ジャクソンのステージギタリストに起用されたことで、注目を集めましたが、マイケルとの共演がかなう事はありませんでした。

パワフルでテクニカルなギターソロに注目されがちですが、実は彼女の持ち味はコードワークと正確でファンキーなカッティングなんですね。

中山加奈子

女性ロックバンド、プリンセス・プリンセスのギタリスト。

ギターソロを聴かせるというよりは、カッティングで曲のノリを作り出すプレイスタイルで、あくまでも楽曲の良さを損なうことなく、かつ曲の良さを最大限に引き出すのが持ち味です。

エレキギターコラム~ギタリスト列伝その四~

Guitar.

 

高﨑晃

ヘヴィメタルバンド、ラウドネスのギタリスト。

速弾き、タッピングともに超絶的なテクニックを持ち、海外のギタリストに影響を与えた数少ない日本人ギタリストです。

『THUNDER IN THE EAST』(’85)に収録されている『GET AWAY』では、元々が倍速スピードに近いテンポの曲で、ギターソロではフルピッキングで16分音符のフレーズを弾きこなしています。

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広瀬さとし

ヘヴィメタルバンド、44マグナムのギタリスト。

ギターソロにおいては、まるで音符を詰め込んだかのような高速フレーズを奏で、しかもメロディ性が全くないことも相まって、とてもスリリングでかつスピード感が抜群に聴こえます。

そのブリティッシュロック的なフレーズは、キッスに在籍していたブルース・キューリックに通じるものがあります。

石原慎一郎

ハードロックバンド、アースシェイカーのギタリスト。

ディストーション系のハードなサウンドであるにも関わらず、とてもよく歌うギターのフレーズは一度聴いたら忘れられないインパクトがあります。

『MORE』(’84)では強烈なインパクトのある16分のシーケンスフレーズ、『ざわめく時へと』(’84)では速弾きを一切使用せずに素晴らしい泣きのフレーズを生み出しています。

また、随所にわざとスケール音から外れた音使いを入れ、それがまた大きなインパクトになっています。

エース清水

ハードロックバンド、聖飢魔Ⅱのギタリスト。

ハードロックに留まらず、フュージョンや音楽理論にも精通している為、単なるハードロックのギターソロとは趣の違う演奏が持ち味。

『蝋人形の館』(’86)でのメロディアスなギターソロは、同曲の魅力を格段に引き上げたと言ってもいいかもしれませんね。

柴山和彦

ロックバンド、ジュリエットのギタリスト、フォークグループ・ガロ、五木ひろしのバックを務めたのち、沢田研二のバックバンド『EXOTICS』に加入。

ニューウェーブやジャズの要素をミックスしたプレイは、当時の日本においては斬新すぎた感もありますが、そのテクニックと音楽性は日本でトップクラスといえると思います。

また『ス・ト・リ・ッ・パ・ー』(’81)に収録されている『テレフォン』では正統派ロックのギターソロといえる、ペンタトニックでの3連符、16分音符での速弾きを披露しています。

シングル曲『おまえにチェックイン』(’82)では、アップテンポの8ビートでの16分音符の速弾きギターソロを難なくこなしています。

それではみなさん、よいお年を!^^

エレキギターコラム~ギタリスト列伝その参~

Guitar.
 

どんどん行きましょう!

ギタリスト列伝その参です^^

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アル・マッケイ

アメリカのファンクバンド、アース・ウィンド&ファイアーのギタリスト。

徹知的にリズムギターに徹し、そのグルーヴィなカッティングに多くのフォロワーがいます。

『ゲッタウェイ』(’76)では、高速シングルノートカッティングにビブラートやハンマリングを挿入したダンサブルな演奏を披露しています。

スティーヴィー・レイ・ヴォーン

アメリカのブルースギタリスト。

ブルースを根底に感じさせる演奏ながらも、ギターソロではかなり弾きまくりで、もはやロックギタリストと呼んでいいほどのアグレッシブなプレイスタイルです。

また『Couldn’t Stand the Weather』(’84)では16ビートのイントロに6連符のカッティングを入れるなど(ライブ演奏)、タイム感抜群の演奏を披露しています。

ポール・ギルバート

アメリカのハードロックバンド、『レーサーX』『Mr.Big』のギタリスト。

速弾き、タッピング、スウィープピッキングなど、ハードロックギターのあらゆるテクニックに超人的な技術があり、なおかつ楽曲に対するバランス感覚が抜群で、速弾きを全くしない曲もあります。

Mr.Big時代の『ANYTHING FOR YOU』(’89)では、ギターソロ後半で音飛びのある16分音符の高速フレーズをキッチリとキメて弾きこなしています。

ゲイリー・ムーア

アイルランドのロックバンド、シン・リジィに参加後、ソロで活動。

プレイスタイルは、ディストーション系の弾きまくりスタイルになります。

手が大きいためか、ギターサウンドもこれでもか!というぐらい、図太い音です。

速弾きもクリアーで正確で、低音弦からフル・ピッキングで16分音符でグングン駆け上がっていきます!

『アウト・イン・ザ・フィールズ』(’85)では、その高速駆け上がりフレーズを思う存分堪能できます^^

Char(竹中尚人)

ロックバンド『ピンク・クラウド』のギタリスト。

エリック・クラプトンに強い影響を受けた奏法と、日本人離れしたリズム感が持ち味です。

ギターソロは、ペンタトニック系で自然にリズムに乗るような感じで、根っからのロックギタリストといった雰囲気が満載です!

高中正義

サディスティック・ミカ・バンド解散後、ソロで活動。

1980年代前半までは夏前回のフュージョンサウンドのプレイスタイルでしたが、それ以降は打ち込みのバックによるダンスミュージック色を強めます。

ライブでは低音弦のグリッサンドからそのままハイポジションでの『3ノーツ・パー・ストリング』で駆け上がる速弾きでギターソロを盛り上げます。

エレキギターコラム~ギタリスト列伝その弐~

Guitar.
 

本日はさっそく、ギタリスト列伝その弐行ってみましょう!

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アラン・ホールズワース

ジャズ・フュージョン系ギタリスト。

手が大きく、コード、ソロフレーズともに超ワイドストレッチで押弦し、ピッキングを極力少なくしてレガートにフレージングしていきます。

またチョーキングやコードストローク、アーミングをほとんど行わないのもアランの演奏スタイルの特徴です。

エディ・ヴァン・ヘイレン

ハードロックバンド、ヴァン・ヘイレンのギタリスト。

何といっても『ライトハンド奏法』を世に知らしめたのは大きな功績です。

それまではピックや指で弦をはじく役割であった右手で、弦を押さえて音を出すという奏法は非常にスピーディーでトリッキーなフレーズとなり、また視覚的にもインパクトがあった為、現在ではエレキギターの奏法としてはオーソドックスなものとなっています。

トリッキーな奏法ばかりが注目されがちですが、彼が本当に大切にしているのはビブラートやタイム感といった、音楽の本質的な部分であるため、よりトリッキーな奏法が効果的に引き立つんですね!

イングヴェイ・マルムスティーン

ハードロックバンド『アルカトラス』『ライジング・フォース』のギタリスト。

アルバム『アルカトラス』(’83)でシーンに登場するや、その超絶的速弾きスタイルに、それまでのロックギターにおける『速弾き』の基準が一変、著しくレベルアップ(スピードアップ)されました。

ハーモニックマイナースケールを息つく間もなく弾き続けるプレイスタイルは、世界中にフォロワーを生み出しました。

ランディ・ローズ

クワイエットライオット、オジーオズボーンバンドの初代ギタリスト。

クラシック音楽の影響を色濃く反映するプレイスタイルで、速弾きで勝負するというよりは、抜群にセンスのあるフレージングやインパクトあるフレーズで聴かせるギターです。

オジーオズボーンの1st『BLIZZARD OF OZZ』(’80)収録曲である『I DON’T KNOW』や『CRAZY TRAIN』でのハンマリング&プリングや、フルピッキングでの16分音符のシーケンスフレーズを半音ずつ上昇(下降)させていくフレーズなど、リスナーを驚かせるようなフレージングが持ち味でした。

また、同じく『BLIZZARD OF OZZ』収録曲である『ミスター・クロウリー』でのギターソロはトレモロ・ピッキングやビブラートによって‟泣きの”ギターソロも披露しています。

エレキギターコラム~ギタリスト列伝その壱~

Guitar.
 

今日からは、色々な素晴らしいギタリストたちを見て、知って行きましょう!

早速第1回目に行きたいと思います^^

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エリック・クラプトン

ヤードバーズ、クリームなどのギタリストからソロへ転向、『レイラ』など数多くのヒット曲を生み出しました。

エリック・クラプトンには‟スローハンド”というニックネームが付いていますが、これは諸説あって『ヤードバーズ時代に演奏中に何度もギターの弦を切ってその度にバックステージで弦を張りなおす為、観客が待っている間にゆっくり拍手(スローハンド)するため』という説と、『クラプトンは1つのポジションで指を速く動かして弾いて、また別のポジションに腕を移動させて指を速く動かすので腕はゆっくり動いているから』という説があります。

ジェフ・ベック

ヤードバーズ、ベック,ボガート&アピスのギタリストからソロへ転向、『ブロウ・バイ・ブロウ』(’75)はインストゥルメンタルのアルバムとしては異例の、アメリカでのゴールドディスクを獲得しました。

ストラトキャスターによるアームダウン、そして当時革命的であったアームアップ奏法を編み出したのがジェフ・ベックだったのです。

アームといえば音程を下げる物、という固定観念を覆したのですね!

ジミー・ペイジ

ヤードバーズ、レッド・ツェッペリンのギタリスト。

レスポールを腰の下の位置まで下げて演奏するスタイルは、長身と相まってヴィジュアル面で相当カッコ良い演奏となります。

また、ヴァイオリンの弦でギターを弾いたりWネックギターを使用したりと、インパクト的に強烈なものがありました。

ジミ・ヘンドリックス

‟エレキギターの神様”と呼ばれ、ロックのルーツを辿っていくときにジミ・ヘンドリックスに行きつかない道はない、とも言われています。

右利き用のギターを逆さまに構えて演奏するスタイルで、『ジミヘンコード』と呼ばれる自己主張するコード感、コードを分解させたバッキングなど、エレキギターを研究する姿勢を貫きました。

また、ストラトキャスターによる強烈なアームダウン奏法のパイオニアであり、ギターを歯や背中で弾いたり、火を放ったり破壊するパフォーマンスでも有名です。

リッチー・ブラックモア

ディープ・パープル、レインボーのギタリスト。

それまでロックギターといえばペンタトニックスケール一辺倒でしたが、リッチー・ブラックモアはそこにクロマチックやハーモニック・マイナーなどクラシック音階的なスケールを取り入れ、後のロック系ギタリストに多大な影響を与えました。

エレキギターコラム~⑩色々なコード進行~

Guitar.
 

さて、コード進行については『ドミナント・モーション』『ツー・ファイブ』など見てきましたが、もちろんそれ以外にも楽曲中には色々なパターンのコード進行が存在します。

代表的なコード進行を見ていきましょう!

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Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ

トニック→サブドミナント→ドミナント→トニック、というコード進行です。

Cメジャーキーならば、C(△7)→F(△7)→G(7)→C(△7)というコード進行で、何度も繰り返すことが出来、『循環コード』の元ともいえる進行です。

ドミナントコード(ここではG)は7度の音を加える事によって(G7)、よりトニックへの解決を促す性格が強くなりますが、ロック系の曲などでは、三和音のストレートな響きの方がより曲に合う場合があります。

 

Ⅰ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅰ

Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰの動きと比べて、サブドミナントコードからトニックコードへ解決(サブドミナント終止)している為、Ⅴ→Ⅰの『ドミナント終止』ほど強い進行感がなく、まったりとした雰囲気です。

Cメジャーキーでの、C(△7)→G(7)→F(△7)→C(△7)というコード進行です。

 

Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ→Ⅰ

サブドミナント終止でフワッと終わるように見せかけて、もう一度ドミナント終止で終わる面白さがあります。

Cメジャーキーでの、F(△7)→C(△7)→G(7)→C(△7)というコード進行です。

 

Ⅰ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ

ブルースのコード進行の前半部分を切り取ったようなコード進行で、曲調にブルージーな雰囲気を与えることが可能です。

Cメジャーキーでの、C(△7)→F(△7)→C(△7)→G(7)というコード進行です。

 

ブルースのコード進行

ブルースのコード進行は、12小節で1つのパターンになっています。

Ⅰ→Ⅳ7→Ⅰ→Ⅰ7→Ⅳ7→Ⅳ7→Ⅰ→Ⅰ7→Ⅴ7→Ⅳ7→Ⅰ→Ⅴ7(→Ⅰ)

文字通り、『ブルージー』な雰囲気が特徴のコード進行です。

Cメジャーキーでの、C→F7→C→C7→F7→F7→c→C7→G7→F7→C→G7(→C)というコード進行です。

 

Ⅰ→Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ

循環コードの基本形といえるパターンで、この進行を元に各コードを『代理コード』『裏コード』に置き換える事によって非常に多くのコード進行のバリエーションが生まれます。

Cメジャーキーでの、C(△7)→A(m7)→F(△7)→G(7)というコード進行です。

 

Ⅰ→Ⅵm→Ⅱm→Ⅴ

‟イチロクニーゴー”と呼ばれる、循環コードの最も代表的なパターンです。

Ⅰ→Ⅵm→Ⅳ→ⅤのⅣのコードを代理コードのⅡmに置き換えた進行で、『ツー・ファイブ』の動きが入っています。

Cメジャーキーでの、C(△7)→A(m7)→D(m7)→G(7)というコード進行です。

エレキギターコラム~⑨色々なスケール~

Guitar.
 

前回、ダイアトニックスケールについて見てきましたが、今回は更に掘り下げてみたいと思います。

特にドミナントコードに対しては色々なスケールが使えるので、見ていきましょう^^

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ドミナントモーションとスケールの関係

コード進行の中で各ダイアトニックコードに対応するスケールを見てきましたが、ドミナントコードであるⅤ7(CメジャーキーではG7)に対しては、ミクソリディアンだけでなく、様々なスケールが使用できます。

Gミクソリディアンを使用した場合、G7コードトーンのGBDFを強調して、アボイドーノートのCをロングトーンで使用せずに演奏していくわけですが、これだとかなりオーソドックスなフレージングになって、ドミナントモーション特有の緊張(ドミナントコード)→緩和(トニックコード)の感じが薄いんですね。

ですので、ドミナントコードに対しては、他にも(ハーモニック)マイナースケールパーフェクト5thビロー、コンビネーションディミニッシュスケール、ホールトーンスケール、アルタードスケールなど様々なスケールを使用して緊張感を高めるんですね!

1つの例として、Gハーモニックマイナースケールパーフェクト5thビローを見てみましょう。

「Gハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウ」の画像検索結果
Gミクソリディアンスケールと比べて、第2音(A♭)、第6音(E♭)がそれぞれ半音低いですね。

このA♭、E♭という音がG7コードにおける(後述する)『テンション・ノート』となって、ドミナントモーションの緊張感をより高めてくれるんですね!

テンション・ノートとは?

コードについてはこれまで、三和音、四和音と見てきましたが、ルートから数えて9度、11度、13度の音を加える事によってコード・サウンドに緊張感を与える事が出来ます。

例えばC△7コードに長9度(長2度の1オクターブ上)の音Dを加えたコードはCメジャーセブン・ナインス=C△7(9)コードと言います。

「Cメジャーセブンナインス」の画像検索結果
図の左側がC△7(9)コードですね。

右側はAマイナーセブン・ナインス=Am7(9)コードで、構成音はACEGとなります^^

ナチュラル・テンションとオルタード・テンション

C△7(9)やAm7(9)のテンションノートD、Bは『ナチュラル・テンション』ノートです。

Cメジャースケール内にある音ですし、コードの響きに違和感がありません。

これに対して、Gセブンスコードには同じ9度でも短9度(A♭)、長9度(A)、増9度(A♯)のテンションノートを加えることが出来ます。

「Gセブンナインス コード」の画像検索結果
A音はナチュラル・テンション、A♭、A♯音はオルタード・テンションで、より緊張感の高いサウンドとなり、C△7などトニックコードへの解決を促します。

同様に増11度(♯11th)、増5度(♯5th)の音もオルタード・テンションとなります。

エレキギターコラム~⑧コードとスケールの関係~

Guitar.
 

今までダイアトニックコードや、ドミナントモーション、ツーファイブなどのコード進行をお話ししてきましたが、ここではコード進行内での各コードに対応するスケールを見ていきましょう。

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コードにはそれぞれ対応するスケールがある

メジャースケール、マイナースケールのお話をした時に、12個の音(C、C♯=D♭、D、D♯=E♭、E、F、F♯=G♭、G、G♯=A♭、A、A♯=B♭、B)を主音にしたスケールが出来るというお話をしました。

キーも全く同様に12個のメジャーキー、マイナーキーが存在しますが、ここでは分かりやすくCメジャーキーを例に挙げましょう。

前回お話ししたように、Cメジャーキーのダイアトニックコードは

C(C△7)、Dm(Dm7)、Em(Em7)、F(F△7、)G(G7)、A(Am7)、Bdim(Bm7♭5)

です。

例えば、ツーファイブ進行である、Dm7→G7→C△7というコード進行で各コードに

Dm7・・・Dドリアンスケール
G7・・・Gミクソリディアンスケール
C△7・・・Cイオニアンスケール

というスケールが対応します。

「ダイアトニックスケール」の画像検索結果
C△7・・・Cイオニアン
Dm7・・・Dドリアン
Em7・・・Eフリジアン
F△7・・・Fリディアン
G7・・・Gミクソリディアン
Am7・・・Aエオリアン
Bm7♭5・・・Bロクリアン

各ダイアトニックコードに対応するスケール(ダイアトニックスケール)ですが、よく見ると構成音はCメジャースケールと同じですね!

「じゃあ一体、これらのスケールとCメジャースケールは何が違うの?」と思いますよね?

正直、Cメジャーキーでメロディを奏でる場合、Cメジャースケールを使用すれば「それらしい」フレーズを弾くことはできます。

しかし各コードには『アボイドノート』といって、長く伸ばす音(ロングトーン)に使えない音があります。

それと同時に、各コードにおいてはコードの構成音(コードトーン)を意識して演奏する必要性がある為、やはり『それぞれのコードに対応したスケールを使用する』といった姿勢で演奏するのが望ましいと言えます。

Dドリアンスケールを例に取りますと、構成音はDEFGABCDで、コードトーンがDFAC、アボイドノートはBとなりますので、コードトーンをロングトーンで使用したり多用したりして、なおかつアボイドノートのBをロングトーンで使わないよう配慮して演奏する必要があります。

もう一つ、Fリディアンスケールですと、構成音はFGABCDEFで、コードトーンがFACE、アボイドノートは無しとなっています。

エレキギターコラム~⑦音程について~

Guitar.
 

今までコードの説明などをする時に、2つの音程の間隔を『全音〇つと半音〇つ』のように表現してきましたが、このような音程の間隔を簡潔に表現する方法があり、それを『度数』と呼びます。
今回は『度数』について見ていきましょう^^

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度数とは

『度数』とは2つの音程の間隔で、1度、2度・・・のように表現します。

CとDの度数は1度ではなく2度です。

1度はCとCの間隔なんですね。

という事は

「2度 音程」の画像検索結果
C-C(1度)、C-D(2度)、C-E(3度)、C-F(4度)、C-G(5度)、C-A(6度)、C-B(7度)、C-C(1オクターブ上)(8度)、となります。

そしてさらに、1度と4度と5度と8度は頭に『完全』または『増』または『減』が付き、2度と3度と6度と7度は頭に『長』または『短』が付きます。

ややこしいですね~><

「2度 音程」の画像検索結果
例えば、メジャーコードとマイナーコードの違いのお話で出てきた、ルートと第3音の間隔ですが、メジャーコードの場合は全音2つ分でした。

これを『長3度』(の音程)と呼びます。

マイナーコードは全音1つと半音1つだったので、これを『短2度』と呼びます。

長音程と短音程についてまとめてみましょう^^

長2度・・・全音1つ
短2度・・・半音1つ

長3度・・・全音2つ
短3度・・・全音1つ、半音1つ

長6度・・・全音4つ、半音1つ
短6度・・・全音3つ、半音2つ

長7度・・・全音5つ、半音1つ
短7度・・・全音4つ、半音2つ

このようになります。

次に完全音程についてですが

完全1度・・・同じ音程
完全4度・・・全音2つ、半音1つ
完全5度・・・全音3つ、半音1つ
完全8度・・・1オクターブ上の音程

となり、完全音程の半音上を増〇度、半音下を減〇度と呼びます。

例えばC-Fは完全4度の音程ですが、C-F♯は増4度、C-F♭(E)は減4度(音の間隔としては長3度と同じ)になります。

もう少し、コードを例に度数を表しますと、メジャーコードの第3音と第5音の音程は短3度、マイナーコードの第3音と第5音の音程は長3度、メジャーセブンのルートと第7音は長7度、マイナーセブンのルートと第7音は短7度、ディミニッシュコードとマイナーセブンフラットフィフスのルートと第5音は減5度、のようになります。

ダイアトニックコードの中で、キーの7番目の音(CメジャーキーならB)をルートにしたコードだけがルートと第5音が減5度になってしまいます(他のダイアトニックコードは全て完全5度)。

このBdimというコードは、少し不気味な雰囲気を持つ響きが特色で、正式には第5音Fの短3度上の音をG♯(A♭)加えたものがBdimコードで、全ての隣り合う2音の音程が短3度となっています。