今までダイアトニックコードや、ドミナントモーション、ツーファイブなどのコード進行をお話ししてきましたが、ここではコード進行内での各コードに対応するスケールを見ていきましょう。
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コードにはそれぞれ対応するスケールがある
メジャースケール、マイナースケールのお話をした時に、12個の音(C、C♯=D♭、D、D♯=E♭、E、F、F♯=G♭、G、G♯=A♭、A、A♯=B♭、B)を主音にしたスケールが出来るというお話をしました。
キーも全く同様に12個のメジャーキー、マイナーキーが存在しますが、ここでは分かりやすくCメジャーキーを例に挙げましょう。
前回お話ししたように、Cメジャーキーのダイアトニックコードは
C(C△7)、Dm(Dm7)、Em(Em7)、F(F△7、)G(G7)、A(Am7)、Bdim(Bm7♭5)
です。
例えば、ツーファイブ進行である、Dm7→G7→C△7というコード進行で各コードに
Dm7・・・Dドリアンスケール
G7・・・Gミクソリディアンスケール
C△7・・・Cイオニアンスケール
というスケールが対応します。
C△7・・・Cイオニアン
Dm7・・・Dドリアン
Em7・・・Eフリジアン
F△7・・・Fリディアン
G7・・・Gミクソリディアン
Am7・・・Aエオリアン
Bm7♭5・・・Bロクリアン
各ダイアトニックコードに対応するスケール(ダイアトニックスケール)ですが、よく見ると構成音はCメジャースケールと同じですね!
「じゃあ一体、これらのスケールとCメジャースケールは何が違うの?」と思いますよね?
正直、Cメジャーキーでメロディを奏でる場合、Cメジャースケールを使用すれば「それらしい」フレーズを弾くことはできます。
しかし各コードには『アボイドノート』といって、長く伸ばす音(ロングトーン)に使えない音があります。
それと同時に、各コードにおいてはコードの構成音(コードトーン)を意識して演奏する必要性がある為、やはり『それぞれのコードに対応したスケールを使用する』といった姿勢で演奏するのが望ましいと言えます。
Dドリアンスケールを例に取りますと、構成音はDEFGABCDで、コードトーンがDFAC、アボイドノートはBとなりますので、コードトーンをロングトーンで使用したり多用したりして、なおかつアボイドノートのBをロングトーンで使わないよう配慮して演奏する必要があります。
もう一つ、Fリディアンスケールですと、構成音はFGABCDEFで、コードトーンがFACE、アボイドノートは無しとなっています。