前回、ダイアトニックスケールについて見てきましたが、今回は更に掘り下げてみたいと思います。
特にドミナントコードに対しては色々なスケールが使えるので、見ていきましょう^^
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ドミナントモーションとスケールの関係
コード進行の中で各ダイアトニックコードに対応するスケールを見てきましたが、ドミナントコードであるⅤ7(CメジャーキーではG7)に対しては、ミクソリディアンだけでなく、様々なスケールが使用できます。
Gミクソリディアンを使用した場合、G7コードトーンのGBDFを強調して、アボイドーノートのCをロングトーンで使用せずに演奏していくわけですが、これだとかなりオーソドックスなフレージングになって、ドミナントモーション特有の緊張(ドミナントコード)→緩和(トニックコード)の感じが薄いんですね。
ですので、ドミナントコードに対しては、他にも(ハーモニック)マイナースケールパーフェクト5thビロー、コンビネーションディミニッシュスケール、ホールトーンスケール、アルタードスケールなど様々なスケールを使用して緊張感を高めるんですね!
1つの例として、Gハーモニックマイナースケールパーフェクト5thビローを見てみましょう。
Gミクソリディアンスケールと比べて、第2音(A♭)、第6音(E♭)がそれぞれ半音低いですね。
このA♭、E♭という音がG7コードにおける(後述する)『テンション・ノート』となって、ドミナントモーションの緊張感をより高めてくれるんですね!
テンション・ノートとは?
コードについてはこれまで、三和音、四和音と見てきましたが、ルートから数えて9度、11度、13度の音を加える事によってコード・サウンドに緊張感を与える事が出来ます。
例えばC△7コードに長9度(長2度の1オクターブ上)の音Dを加えたコードはCメジャーセブン・ナインス=C△7(9)コードと言います。
図の左側がC△7(9)コードですね。
右側はAマイナーセブン・ナインス=Am7(9)コードで、構成音はACEGとなります^^
ナチュラル・テンションとオルタード・テンション
C△7(9)やAm7(9)のテンションノートD、Bは『ナチュラル・テンション』ノートです。
Cメジャースケール内にある音ですし、コードの響きに違和感がありません。
これに対して、Gセブンスコードには同じ9度でも短9度(A♭)、長9度(A)、増9度(A♯)のテンションノートを加えることが出来ます。
A音はナチュラル・テンション、A♭、A♯音はオルタード・テンションで、より緊張感の高いサウンドとなり、C△7などトニックコードへの解決を促します。
同様に増11度(♯11th)、増5度(♯5th)の音もオルタード・テンションとなります。